こんにちは!いつも青年技術士支援委員会のブログをご覧いただき、ありがとうございます!
今回は、7月27日に開催された「体験!ディベートで学ぶ論理的思考入門」の様子をお届けします!
本イベントは、仕事上最も重要なコンピテンシーである問題解決やコミュニケーションを養うべく、競技ディベートの形式を利用して実践的に楽しく学んでいくプログラムとなりました。
ディベートの基本ルールについて学ぶ講義
まずは「ディベートの基本ルール」の講義からスタート。
ディベートとは、賛否が明確に別れる論題に対して、肯定側・否定側に立場を分けて論戦し、第三者(審判や聴衆)を説得する知的ゲームです。一般に、①互いに理念に基づく立論を行う、②立論の穴を見つけ出す質疑を行う、③相手の立論に対する反論を行う、④相手からうけた反論に対して、立論をさらに強化して反駁(はんばく)する、という4つの過程がルール化されています。
それぞれ、どんな点に注意しながら理論武装していけばよいのかを、簡単な例(バナナはおやつに含まれる)を使って学びました。
実際に業務シーンにおいても、多様な利害関係者との調整にあたることが多くあります。
そのような場において、一貫した態度と言動を下支えする“理念”はとても重要です。講義では、相手の主張を切り崩すには、どんな観点に注目するべきなのか?自身の主張を相手に理解してもうためには、どんな説得材料が効果的なのか? 等、問題解決やコミュニケーションのちょっとした勘所・テクニックと合わせて、主張の一貫性を保つ理念の重要性も学ぶことができました。
論題の発表と個人ワーク
「技術士資格は、若手技術者のキャリア形成に実質的なメリットをもたらしているか。」
今回の論題は、一見、とても挑戦的ですが、技術士資格に何らかの接点を持つ参加者の皆さま、そして青年技術士支援委員会の私たちにとっても、とても身近でかつ重要な論題です!!
まずは、個々に「実質的」や「メリット」などの抽象度の高い表現の定義に始まり、論点を整理していく上で“思考の羅針盤(ガイド)”ともなる理念を設定、そして、肯定する場合の論点、否定する場合の論点と、それぞれの論点に対する理由付けを行いました。
グループごとの立場の発表…そして、グループワークへ
運命の分かれ道。自分が属するグループが肯定・否定、どちらの立場をとるのかが発表されます。
立場が決まれば、一気に戦いに向けた作戦会議です!!実はここにもちょっとした仕掛けがありました。短い時間でグループの理念を統合し、論点を3つに集約させていく…この過程にもプチディベートが発生します。論点が整理出来たら、想像力を働かせて、相手からの想定質疑や回答案、反駁も準備していきました。

いざ!尋常に!勝負!!!
本日のメインイベント、ディベートが2試合行われました!!
鋭い切り口の論点に会場が頷いたり、痛いところを突かれる質疑に頭を抱えたり、相手の反論に納得してしまったり、反駁が大演説になってしまったり…参加された皆さまとともに、楽しくディベートしました。
勝敗はスコアカードで厳正に行いましたが、その結果よりも過程で得るものがとても多かったのではないでしょうか。とても楽しみながら、学ぶことができました!!

参加者の声を一部ご紹介!
- ディベートを通じて、論理的思考力を養うことができた。
- 相手の発表や論点の立て方が、自身の発想にはなかったため学びが多かった。
- 議論形式にディベートという手法があることを知れてよかった。技術士取得のメリットも再確認することができた。
等の好評の声が寄せられました!
次回予告:9月は「本質を見抜く“問い”〜技術者のための課題設定入門~」
次回9月は、「問われる側」も「問う側」も答えを持たない中から、問題の真因特定や適切な課題設定を促す“問い”を体系的に学びます。技術士に求められる「問題解決」「コミュニケーション」の向上を狙いとしたCPD行事を開催する予定です。
ご興味がありましたら、ぜひご参加ください!!