青年技術士交流委員会は、11月21日、『技術の継承(伝承)を考える』ウェビナーを開催しました(集合写真)。

全国から幅広い世代の技術者が約50名集まり、「技術継承」をテーマに、3名の世代・部門の異なる技術士(技術者)による講演とグループワークを実施し、これから取り組むべきアクションプラン(ファーストステップ:初めの一歩)を考察し、発表を行いました。
まず、技術継承に関するイベントの実施に至る背景として、技能・技術の継承に「問題あり」ということが示された現況を紹介しました。また、現状を踏まえ、世代・部門を超えた技術士(技術者)同士で議論を行うことを目的に本ウェビナーを開催した経緯を説明しました。
次に『技術継承』をキーワードとして、3名の講師の方からご講演頂きました。
若手代表の向井健朗氏(東芝エネルギーシステムズ㈱)からは、若手から中堅・シニアに対して、『全世代で技術継承について、本気で取り組みたいこと、そして世代間の視点の違いを超えて、二人三脚で進めていきたい』と若手ならではの熱い思いを講演頂きました。
中堅代表の伊藤昌明氏((株)オリエンタルコンサルタンツ)からは、『技術伝承を行う上で、伝承する側(=会社側)のプロセスに課題があるものの、伝承される側(=若手)が自らの事と捉えることができていないのではないかと問題提起されました。そのため、若手が自分のWillと向き合い、「若手の思い」と「会社の支援」の両輪が必要である』と建コン協若手の会代表の経験から講演頂きました。
シニア代表の鮫島信行氏(鹿島建設㈱)からは、『長年の技術者経験から、メンター制度の重要性とIPD(初期専門能力開発)で、組織として体系的に人材育成をすることが重要であるとし、モチベーションを高く持ち続ける必要がある』と講演をまとめて頂きました。
最後に、3名の講演を受けて臨んだグループワークでは、参加者同士で技術継承の課題や解決策について議論し、それぞれが「アクションプラン」を宣言し合いました(発表の一例:下図)。参加者からは「技術継承ではスキル・テクニックではなく、マインド・心構えを継承すべきである」といった情熱的な意見も飛び交い、大盛況のうちに幕を閉じました。

また当会では、12月12日に実践報告会兼懇親会(第2部)の実施を予定しております!
11月例会担当:岩部、吉岡、臼井、杉山、守田