
いつも青年ブログをご覧いただきありがとうございます!
寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
2月15日(土)に開催した「交渉」をテーマにしたイベントについて、本日はその様子をご報告いたします。
今回のイベントは、交渉プロセス全体を体系的に習得することを目的に、全4つのセクション「分析、交渉計画、コミュニケーション・クロージング、交渉ロールプレイ」を実施しました。参加者はイベント全体を通して、実際の交渉場面を想定したロールプレイの題材(①納品したモーターの故障による顧客対応、②公共工事における受発注者間の交渉)を基に、各交渉プロセスの学習とワークを取り組みました。

まず、分析のパートでは、「協力できること探し」という観点から、自分と相手の立場の明確化や利害関係の分析の重要性を学びました。続いて、実際の交渉場面の題材に基づき、ニーズマトリクスというフレームワークを用いて、自分と相手のニーズを整理し、その後グループシェアを実施して理解を深めました。
次に、交渉計画のパートでは、「分配型」、「統合型」といった交渉の種類を学び、各型における基本的な交渉戦術を学習しました。その後、実際の交渉場面の題材に基づき、個人ワークおよびグループワークを通じ、BATNAの設定や目標ライン・限界ラインの検討、合意可能領域の想定、最終的な方針決定を交渉計画シートにまとめ、実践的な交渉計画を策定しました。


コミュニケーション・クロージングのパートでは、交渉における信頼関係の構築の重要性と、信頼関係の構築に有効なFBI式アクティブリスニング手法を学び、その後、交渉のクロージング方法について5つのステップを学習しました。さらに、参加者は2人のペアに分かれてコミュニケーションのワークに取り組み、学んだ手法の効果を体感しました。
そして、最後の交渉ロールプレイのパートでは、分析、交渉計画セクションにて策定した交渉計画シートを基に、実際の交渉場面を想定したシミュレーションを実施しました。これまでの講義およびワークで得た知識を実践し、策定した交渉計画の適用性やコニュニケーション手法、クロージングを練習しました。ロールプレイ後には、グループでの振り返りを通じて、各交渉プロセスの実施やシミュレーションでの活用について振り返りを行いました。

参加者からは、「交渉を体系的に学べてとても参考になった」「コミュニケーション手法を実際の交渉に活かすためには、もっと練習が必要だと感じた」「信頼関係の構築を意識して交渉に臨む新たな視点が得られた」といった声が寄せられ、充実した一日となりました。

青年技術士支援委員会では、今回のような「交渉」など、普段の業務に直結するスキルの向上を目指したイベントを多数企画しております。技術士のコンピテンシーの向上、実務に役立つ知識や技術の習得をサポートする取り組みは、今後も続々と開催していきます。
そして、次回は4月に合格者交流会を開催いたします。合格者が技術士としての入り口にふさわしいイベントとして、パネルディスカッションや技術者同士の交流、自分史グラフを用いたキャリア振り返りなど、盛りだくさんの内容をご用意しております。人脈形成にも最適な場となりますので、技術士を目指す一次試験を合格された方もぜひご参加ください!

これからも皆さまのキャリア形成のお役に立てる情報をお届けしてまいります。どうぞ引き続き、青年ブログをよろしくお願いいたします。
技術士(機械部門) 森 祐真